毎月11日になると東日本大震災で犠牲になられた方々に思いをはせます。
震災直後に救援物資を持って訪れた被災地。
そこは何をどうしたらこんなことになるんだろうというほどの悲惨な状態でした。
自衛隊がやっと瓦礫を取り除いて意地でも通した一本の道。
その道は本当に狭いものでしたが、希望の道でした。
ふと、車から降り辺りを見渡すと、そこには確実に誰かの大切なものであったであろう品々が
泥をかぶり、散乱していました。その光景に思わず絶句でした。
そこにはアルバムから引き離されたであろう写真も多数ありました。
思い出がたくさん詰まっているアルバム。
その思い出と尊い命と、その土地で歴代築いてこられたすべてのものが
津波で飲み込まれてしまったのですね。
写真に写っている方はご無事であったんだろうか?
この写真を持ち主にお届けしたいと思いながら、どうすることもできなかったことを
思い出します。
“無力“を身を以て感じた瞬間でした。
写真はその時代やその瞬間に思いをタイムトリップさせてくれるものですよね。
ご葬儀の時に、式場に思い出の品とともにお写真をお持ちいただくことも多々あります。
一枚の写真、一冊のアルバムを通じて人と人をつなげていく瞬間があります。
不思議ですね。
こちらもその輪に参加させていただくことも。
ご葬儀の場が人と人をつなぐ大切な場でもあることを改めて感じるのです。
東日本大震災の月命日である11日。
私たちは無力ですが、彼の人と人とを結ぶ役目と
そういう場を作れるようにしていきたいと思います。
7/11記
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